WebサイトやCMSというと、一般公開するホームページや、お知らせ・ブログを更新するための仕組みをイメージされる方も多いかもしれません。
しかし、CMSは公開サイトだけでなく、社員向けサイトや社内文書の管理、承認フローなど、社内業務を支える仕組みとして活用できる場合もあります。
目次
CMSは「公開サイトの更新」だけに使うものではない
CMSは、Webサイトの情報を管理・更新するための仕組みです。
一般的には、お知らせ、ブログ、実績、採用情報などを管理する目的で使われることが多いですが、管理する情報の種類や権限を設計すれば、社内向けの情報管理にも活用できます。
代表的な用途として、次のようなものがあります。
- 社員のみが閲覧できる社内向けサイト
- 部署ごとのお知らせ・文書管理
- 社内文書の作成・承認・公開フロー
- 従業員ごとのマイページ
- 会員・社員・担当者ごとの情報管理
- 資料やPDFの管理
- 権限ごとの表示・操作制御
このように、CMSは「ページを更新するための仕組み」だけではなく、業務に必要な情報を整理し、関係者が扱いやすくするための仕組みとしても考えることができます。
CMS活用の一例:社内文書の承認フローを管理する
CMSを業務に合わせて設計する一例として、社内文書やお知らせの承認フローについてご紹介します。
社内向けのお知らせや文書を公開する際、担当者が作成した内容をそのまま公開するのではなく、上司や責任者の確認を経てから公開したいケースがあります。
このような場合、CMSに承認フローを組み込むことで、記事や文書の作成、承認依頼、確認、公開までを管理できる場合があります。
基本的な流れとしては、次のような形です。
- 担当者が記事や文書を作成する
- 上司や責任者へ承認依頼を送る
- 承認者が内容を確認する
- 承認後、担当者へ戻す
- 担当者が最終確認して公開する
部署が複数ある場合は、部署ごとに承認依頼先を分けたり、担当者・承認者・公開者の権限を分けたりする必要があります。
また、誰が作成し、誰が承認し、誰が公開したのかを管理できるようにすることで、社内の運用ルールに沿った情報発信がしやすくなります。
市販ツール・専用システム・CMS構築の違い
承認フローを含む仕組みを検討する際、「市販のワークフローアプリを使う」「専用の業務システムを一から開発する」といった選択肢を思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん、複雑な承認経路や厳密な監査ログ、外部システムとの連携、法的な証跡管理などが必要な場合は、専用システムや業務アプリの方が適しているケースもあります。
一方で、記事や文書の作成、承認依頼、確認、公開といった比較的シンプルな流れであれば、CMSをベースに構築できる場合もあります。
市販ツールは機能が豊富な反面、不要な設定が多かったり、実際の運用に合わない部分が出てきたりすることがあります。
反対に、専用システムを一から開発する場合は、費用や期間の面で導入のハードルが高くなることもあります。
その中間の選択肢として、必要な機能に絞ってCMSを設計することで、運用に合った承認フローを無理のない形で構築できるケースがあります。
大切なのは、最初から大きなシステムを作ることではなく、現在の業務に本当に必要な機能を整理することです。
CMSで対応しやすいケース・専用システムが向いているケース
CMSで対応しやすいのは、比較的シンプルな情報管理や承認フローです。
具体的には、次のような内容です。
- 記事や文書の作成・承認・公開
- 部署ごとの情報管理
- ログインユーザーごとの表示制御
- 担当者・承認者・管理者の権限分け
- 資料やPDFの登録・管理
- 会員向け・社員向けページの管理
一方で、次のような要件がある場合は、CMSだけではなく、専用システムや外部サービスとの連携を検討した方がよい場合もあります。
- 複雑な多段階承認
- 厳密な監査ログや証跡管理
- 電子署名や法的な承認記録
- 人事・基幹システムとの連携
- 大量データの処理
- 高度なアクセス制御
CMSで構築できるか、専用システムの方がよいかは、必要な機能や運用ルールによって変わります。
そのため、まずは「どのような流れで情報を作成・確認・公開したいのか」「どこまでの記録や権限管理が必要なのか」を整理することが重要です。
承認フロー以外にも、CMSで構築できる機能はある
CMS構築では、承認フロー以外にも、業種や運用体制に合わせてさまざまな機能を設計できます。
代表的なものとして、次のような例があります。
- お知らせ・ブログ・実績・採用情報の更新CMS
- 事業別・年度別に情報を整理するCMS
- 会員向けページや会員区分ごとの情報管理
- PDF・資料ダウンロードの管理
- 申込フォームや問い合わせフォームとの連携
- 事例や専門家情報などの検索機能
- メール配信システムとの連携
- 広告・SEOを見据えたランディングページ管理
財団・団体・協会などのWebサイトでは、事業ごとの情報、年度別の資料、イベントやセミナー情報、会員向けのお知らせなど、整理して管理すべき情報が多くなる傾向があります。
また、企業サイトでも、施工実績、導入事例、採用情報、資料請求、問い合わせ管理など、公開後に継続して更新・改善していく情報は少なくありません。
CMS構築では、このような情報を「誰が、どのように、どの頻度で更新するのか」を整理した上で、管理しやすい仕組みにしていくことが重要です。
CMS構築で大切なのは、業務を整理すること
CMS構築では、機能そのものを作る前に、業務の流れを整理することが大切です。
- 誰が情報を入力するのか
- 誰が確認するのか
- 誰が公開するのか
- どの情報を社内だけに見せるのか
- どの情報を一般公開するのか
- どこまでをCMSで管理し、どこからを別システムで扱うのか
こうした点を整理することで、必要な機能と不要な機能が見えてきます。
機能を増やせば便利になるとは限りません。
使わない機能が多すぎると、かえって管理画面が複雑になり、担当者が使いにくくなることもあります。
CMS構築では、運用に必要な機能を見極め、担当者が無理なく使える形に設計することが重要です。
まとめ:CMSは業務に合わせて設計できる
CMSは、お知らせやブログを更新するためだけの仕組みではありません。
設計次第では、社員向けサイト、承認フロー、会員向けページ、資料管理、検索機能、申込管理など、業務に合わせた情報管理の仕組みとして活用できる場合があります。
もちろん、要件によっては専用システムや外部サービスの方が適していることもあります。
しかし、「市販ツールでは自社の運用に合わない」「専用システムの開発は費用や期間の面でハードルが高い」と感じている場合でも、CMS構築という選択肢を検討できるケースがあります。
大切なのは、ツールやシステムを先に決めることではなく、自社の業務に必要な情報管理や運用フローを整理することです。
社内向けCMSや承認フローを含むWebサイト構築、業務に合わせたCMS設計をご検討でしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人:株式会社KOKOROMI
株式会社KOKOROMIは、静岡県浜松市と東京都新宿区を拠点に、Webサイト制作・Webマーケティング支援を行っています。
経済産業省認定の情報処理支援機関として、Webサイト設計、CMS構築、SEO、広告運用、アクセス解析、公開後の改善・保守まで、企業・団体のWeb活用を支援しています。制作・運用の現場で得た知見をもとに、実践に役立つ情報をお届けしています。